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<< 銘鶯 | main | ある女たらしの死 >>
無関係な関係
雨上がりの夜、暗い遊歩道のベンチで、
カップ酒を楽しそうに飲んでいる二人づれの男がいた。
雨はぱらぱらとまだ降っていたが、そんなことはどこ吹く風と
いったぐあいだった。
ぼくは傘をささずに歩いていたが、二人の前を通ったとき、
ひとむらのサルスベリがあることに気がついた。
遊歩道には桜の樹などもあったが、
二人の頭上へ長い枝をのばしたこのサルスベリには、
小さな落下傘でも引っかけたような格好の黒いコウモリ傘が、やや傾いて、
のんきな顔をしながらサルスベリの枝に引っかかっていた。
ははあ〜ん、そういうことだったのか。と、思った。

雨の日だというのに、ちょっとしたアイデアでああも楽しく
していられるんだ。
なんとなく笑いがこみあげてきたが、
その理由は、傘と男たちの距離が少し離れすぎていて、
男たちと傘が無関係な関係に見えたからだった。
しかし、男たちのハートはそぼ降る雨をしっかりとよけていて、
傘を持たずにすんだ手をひらひらさせながら、うれしそうに
安い酒を飲んでいた。
小雨の中を早足になっていたぼくの脚が、知らぬ間に
ゆっくり歩いていた。
| 日々是好日 | 21:20 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
底辺に暮らす人や、弱い立場のものに眼がいってしまう浮世離れしたどうしょうもない性癖がぼくにはあるようです。
あこがれなのか、地なのか、つい吸引させられてしまいます。これは、イデオロギーよりも、情念からくるものなんだろうか??? 時代錯誤でトホホです。
| migumi | 2007/09/12 7:08 AM |
なかなか良い風景ですね。
”手をひらひらさせながら”という感じが楽しいです。
暖かい雨、小雨は少しだけウキウキする事の出来る成分が含まれているのではないかと思っています。
| Seedsbook | 2007/09/12 1:22 AM |
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