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平成の般若心経
 もっとも尊敬するイラストレーター、下谷二助氏の個展『ときすろそ』が、今月の三日から十五日まで、南青山にあるピンポイント・ギャラリーにて開催されている。


初日に拝見したが、とても面白かったので、昨日また見てきた。
 DMを受け取ったとき、おもわずも、その題名『ときすろそ』を何度も読みかえしてしまった。氏独特のユーモアー精神にみち溢れたタイトルだ。しかし、でたらめではない何かが漂っている。画廊に行ってはじめて分ったことだが、それぞれの絵に添えられた文章がどれもみな、読解不可能な文章になっていた。
 氏から戴いたDMには、“無気力なチカラとはどんなチカラなのかを再確認するための個展”だと表記してあったが、なかなかどうして、すごいパワフルな展覧会であった。

 個展会場の隅っこに小さな紙がぶらさがっていた。

   アナキストを育てる絵本があったら・・・・と言う仮説の物語です。
   新しい詩形としてのこころみ、劣化した言葉を一度すてて、人間もけも
   ののように啼き声からやりなおしてみてはという提案でもある。
   これは、一つの遊戯でもある。

 上記のコメントはわたしがいくぶん要約したものであるが、だいたいのところ、そのようなことが書かれてあった。
 このコメントとコンセプトには感服させられてしまったが、DMのキャラクターや色づかいがなんともいい。昨日今日ぽっと出てきた若いもんにはマネのできない深淵なものだ。先に述べた横に添えられた平仮名による読解不可能な文章はどれも、平成の般若心経か、空海ばりの伊呂波歌だな、とわたしは直感したが、氏の思いはもっと軽やかな世界か、すこぶる深いものであろう。

 ときすろそとは、時の素浪人か・・・? ヤボで間のヌケた詮索などまったく通用しない希有な展覧会であった。
| 美術 | 10:23 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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