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弱さからの美
 いつ踏まれてもおかしくないマンションの野外駐輪場で、わたしはルビーのような輝きを放つ不一な蛇イチゴを見つけた。

 ゴムのタイヤ。
 錆びたスタンド。
 気まぐれな靴底。

 それぞれが迫る複雑な場所であるにもかかわらず、よくもまあ、そこに居てくれた。
 けなげであり、奇跡であり、美しい。

 たとえば、どこかの農園でまるまると太ったブランドイチゴが盗まれても、わたしは別段、なにも感じない。
 なぜであれば、そのイチゴには売るという目的があり、意図があるからだ。しかし、野外駐輪場でたった一つだけ実をつける蛇イチゴは、飽食の時代、誰からも認められず、蛇すらもいず、踏みつけられるであろう運命の最中にある。 おそらくは、なんの役にもたたない蛇イチゴ。
 だからこそ、わたしには美しいのだ。
| 日々是好日 | 01:44 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
【seedsbook さんへ】
同じものを見ても、数の論理や位置エネルギー、見る側のコンディションやタイミングによって随分変ってきますよね…これってあたりまえのことで、とてもつまらない返答になってしまいましたが、ぼくもseedsbook さんの「散歩絵」の文章や写真を楽しみにしております。是非、こちらもリンクさせて下さい。
ありがとうございました。
| migumi | 2007/07/02 10:01 PM |
ついこの前、私もへび苺の実が道端に実っているのを見ました。この場合大粒のたくさんの実が地面にばら撒かれたかのように実っていてひっそりとした逞しさというより、ふてぶてしい可愛らしさ、とでも言う印象でしたけれど。。。。

Satoさんの魅力的な文章、これからも読ませていただこうと思いますので、リンクにさせていただきたいと思います。
| seedsbook | 2007/07/02 3:42 PM |
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