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ヘネシー・ナジェーナ
 イラストレーターの阪口笑子さん、ヤスタタミオ氏、ソリマチアキラ氏、若山流の横笛奏者である植松葉子さんと神楽坂の『ちょうちん』で食事したあと、近くにある小さなバー『甃/いしだたみ』で飲み直す。メニューにHennessy NA-GEANNAとあったので喜び勇んでこの『ナジェーナ』を注文したが、残念ながら生産中止ということでボトルは置いてなかった。アイリッシュウイスキーの『ナジェーナ』については発売当時、雑誌『エスクァイア』誌に作家の島田雅彦氏が「酒は言葉、酒場は渡り鳥の水飲み場」と書いていた。ぼくはこの言葉に酔ってしまって、随分とこの酒を探したことがあった。が、根がしつこくなくて、安い酒場で飲み歩いているうちにすっかり忘れてしまっていた。ところがこの夜、ピュアでリッチなナジェーナという渡鴨(ナジェーナは古代ケルト語であるゲール語の”ナジェーナフィエン”の野鴨に由来)の幻影と出逢ってしまった。
 友は京都の話で盛り上がっていたので首をつっこんで、ぼくも銀の足利義正か、金の義満かと花を咲かせたが、もうどのウイスキーも飲む気がうすれてしまって、西班牙産の赤ワインを注文した。
 『ブッシュミルズ』の10年も『タラモア・デュー』の霧も、そして、『ナジェーナ』の鴨も、どれもみな美しく濃い常磐色をしたグリーン・ランドだ。こんな気分の夜は、ヴァン・モリソンの『ヴィードン・フリース』をいつまでも聴き流していたいと思った。
 
| 文学 | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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