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「蠅」J・サルトル
Facebook/Book Cover Challengeより
読書文化の普及に貢献するために好きな本を1日1冊、7日間投稿するチャレンジ ・リレー!二回目です


現代世界演劇 5「実存的演劇」
カミユ「誤解」、サルトル「蠅」などのアンソロジー集
訳 石沢秀二
白水社
装幀 朝倉 摂(=桑沢デザイン研究所時代の恩師であり、演劇部の顧問をして戴いた方)


作家・高橋源一郎さんのラジオ新番組「飛ぶ教室」の初回はカミユの「ペスト」でした。その本がコロナウイルスの影響下でずいぶん売れているとのことですが、渦中にあって、私が思い出したのはサルトルの「蠅」でした。「蠅」はギリシャ悲劇「エレクトラ」の父親アガメムノン大王がトロイア戦争から帰国するやいなや、王妃とその情夫によって祖国アルゴスで惨殺されるアイスキュロス三部作をサルトルが再構成し、戯曲化したものです。殺された人間の情念が「復讐の 女神エリーニュス=蠅」となって黒々と腐臭し、その重みが可視化されてゆく・・・。
状況はともあれ、知らんぷりをしてきた市民など、罪を背負ったアルゴスの街に渦巻く蠅の大群は、たえず《なにか》を見過ごしてきた我々を皮肉っているようでならなかった。



J・サルトル「蠅」の舞台風景。蠅人のコスチュームデザインやメークが秀逸。現代世界演劇 5「実存的演劇」より


            *


劇作集「恭しき娼婦・蠅・出口なし」ジャン=ポール・サルトル
訳 加藤道夫(「蠅」のみ)
人文書院

* 私は白水社の訳者・石沢秀二氏より、こちらの加藤道夫氏の方が断然好き。






| 文学 | 22:05 | comments(0) | - | pookmark |
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