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ロマン・ド・ラ・ローズ # 008



  『金のつぎの銀は雪』

雪はなにもなかったかのように降っている
光はまぶしかったが
かしこい狼はいつだって眼をそらす

そんな光のさきに昨日までそびえ建っていた
金の王国が一晩のうちに滅んだ

それへつづいて銀の王国が栄えたが
これもいつしか滅んでいった

金のつぎの銀は金でなければならないという夢伝説を
人はかぎりなく手探りしていたが

金のつぎの銀は雪であればいいのだと
くらやみからふりかえった狼がつぶやいていた

胸に八つの乳房をぶらさげて
たったいっぴきだけのこどもを孕んだ狼
生きてあるもののわたしとして

          〈 C o r a z ó n 〉より






| C o r a z ó n | 11:32 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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