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イリアス・オデュッセイア/雪崩


とある少年少女の一団が馬車にゆられながらカフカスの峠道をおりてきた。馬車はコルキスの港町からアルゴナウティカのような大きい船にのって、黒海を渡った。そしてヒッサリクの丘へとやってきたが、この大旅行は「小さな蛙ちゃん擁護院/ラナンキュラス」の夢にまでみた大遠足会であった。

その丘から見下ろすエーゲ海には里親となるべき天空王のゼウス、地中王のエリニュス、海底王のポセイドンがすでに出迎えていたが、それには遠慮なく、小さな蛙ちゃんたちは春もちかい丘の残雪のなかで雪合戦をいつまでも楽しんでいた。ただカッサンドラだけが古時計のように回転している熱い鉄輪をころがしながら、きたるべき友情の崩落を予言しつつケラケラ笑いで走りまわっていた。

このカッサンドラには予言の幻覚も幻聴もすべては現実のものとして雪崩落ちてきてはいたが、ガキ大将のアガメムノンもオデュッセウスもヘクトルも、アキレスも、彼らすべての少年少女にはまだ見ぬ夢幻でしかなかった。


(僕のイリアス・オデュッセイア詩画より、絵 は「雪崩」 2019)






| 紙芝居屋のオデュッセウス | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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