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くららの花の… 藤原顕綱
探 戈 日 暮 ら し の 記 +
   タンゴ・ヒグラシィーノ Vol; 0002




















  た
靆 な
  び







・・・・・・ 藤原ノ顕綱(あきつな)






クララの花とはなんともモダンで、ざっといまから千年も前の歌とは思えないほど佳き香りのする歌ではないだろうか。その「くらら」を調べてみれば、マメ亜科の多年草で和名は眩草・苦参とあった。根っこを噛めばクラクラするほど苦いことから、眩草(くららぐさ)といわれ、転じてクララと呼ばれるようになったとか。アルカロイドを含む有毒植物とも記してあった。が、毒は往々にして薬となるわけで、クララはさまざまな薬物として使われたり紙の原材になったりしている。しかし、ここでのクララは心惑わせるまでの空薫物(からだきもの)として登場している。つまりが、ここで歌われているクララとは香水の如きものであって、最後は入道にまでなった若き日の藤原ノ顕綱に、第四句「われも靆(たなび)け」とまでいわせた女性とは……。心を乱さずにはおれなかった薫香の惑いとは……。

タタン・タン・タンという激しい軍靴の響きがする曲を踊り終えると、つぎは「Remembranza」という郷愁を誘った曲がゆっくり流れはじめてきた。コネクションをより丁寧にしながら動作いていると、曲の中ほど、どことなしか相手の女性からぷんと強い匂いが漂ってきた。さっきまではさして気にもならない浅いフローラルな香りだったのに、それが神秘的となり、やがて情熱的でセクシーなものへと変化していった。くららの花の火の薫(かおり)が胸へたなびくとは、このように変化してゆく“魔/間”のことだなと思った。


https://www.youtube.com/watch?v=dz6NMjkyI8M 





| タンゴ・ヒグラシーノ | 15:37 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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