CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2020 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
MOBILE
qrcode
<< 藤原北家贋縁起物語 Vol.033_01 | main | 藤原北家贋縁起物語 Vol.035_03 >>
藤原北家贋縁起物語 Vol.034_02

ワニ皮の男と金魚のポピンズ「水と海水」第三話 Vol.02

  兄さん
  兄さんとは三つ違いだったわね
  そんな兄さんはいつも母に抱かれていたわ
  いいなぁ
  でも わたしは母を知らない
  だけど あとになって知ったのだけど
  母はこの海辺へどこからともなくやってきて
  なんなく海女の仕事をこなしながら
  海を自在に往復していたと聞く
  「えらいもんや」と 村の男たちは口々に騒ぎ
  母の小屋を覗きみるのをたのしみにしていたそうな
  だが 母はだれのものでもあったが
  だれのものにもならなかった

  そういう暮らしであったから
  母に自慢できるものはなにもなかった
  ただ 丈なす黒髪にめぐまれていたと聞く

       *

(日刊、時々休刊『妖精新聞 第三話』好評連載中!)つづく






| 藤原北家贋物語/未完 | 21:24 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック