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仮面の告白


テリー・ギリアム監督の『ブラザーズ・グリム』にみる深い森には沢山の道があって、道は素顔のわからない仮面のように人の心を惑わせている。そして、深い森の中心部には恐ろしい“鏡の魔女(女王)”が棲んでいるが、人はなぜかその奥深き内部へとそそられてゆく。まるで自身の深層意識をあばくがごとくに。




嬉しいのに悲しかったり、悲しいのに笑ったり、泣いたり怒ったり怖がったりと。あるいは、若いときの顔と年老いたときの顔。そんなふうにして、わたしたちはたえず仮面を被っているのではないだろうか。だから自分でさえ自分の素顔はわからない。




“鏡の魔女(女王)”とは大きな力なのでしょう・・・それはコンプレックスであり、葛藤であり、願望であり、記憶なのでしょうが、普段は隠されていて、夜ひとりぼっちになると奥の奥のほうから現れでて、わたしたち自身を深い森の中へと誘い込むのです。そして“鏡の魔女(女王)”と出合ったとしても、必ずしもそれが素顔ではないでしょうし、ひょっとすれば素顔であるかも知れない?! “鏡の魔女(女王)”とはそういうものであって、一筋縄ではいかないのです。しかし、マット・デイモンとヒース・レジャーが演じてみせた『ブラザーズ・グリム』のラスト・シーンのように、わたしたちは深層意識と深く出合うことが時にあるのです。そんなとき、村の子供達が甦ったように、わたしたち自身、“わたし”から甦ることができるのです。




これは少し大袈裟ですが、自分自身の心を甦らせることができると、いままでの“わたし”とは違ったわたし以上の力あるわたしと出合ったような気持ちになっていきます。しかし、これもまた仮面であるのかも知れません。そのようなところに人間の複雑さや醜さ、面白さや美しさがあるのでしょう。




映画『Dr.パルナサスの鏡』の前売り券は今日買ってきましたが、はたして、この映画はわたしたち自身を映す鏡のむこうにどのような深層意識を見せてくれるのでしょうか・・・早くこいこい25日?!!(この日に見るのだ) 

機会あればこんど魔法についてもたわいなく書いてみたいです。


P.S.考えてもみれば、むかしから仮面が好きでよく描いていたなと思ったので幾枚かアップしてみました。イラストレーターとしてデビューしてまもない1975年、雑誌『話の特集』で描いた(書いた)絵草紙「PLANETARIUM」では鷹の仮面を。そして、1978年度朝日広告賞・表現技術賞を頂戴した作品ではアイマスクをつけた少年たちを描いている。

そしていままた、これは偶然の一致か『Dr.パルナサスの鏡』に登場する仮面を去年から描いているが、発想の原点はフェデリコ・フェリーニ監督の映画『道』に登場する鳥人間・イル・マットから由来している。



| 映画 | 17:26 | comments(8) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント

*shiroさんへ;歌人 山中千恵子の男巫とささやかれ、『北一輝論』をものにされた村上一郎氏も三島由紀夫氏亡きあと自刃されました。この方は学生時代の恩師で、その振るまいにいまだ影響を受けています。山中千恵子いいですよ〜。
| mari | 2010/01/24 9:47 PM |

*SBさんへ;画集ですか・・・うれしいお言葉ですが、俗にいう売れっ子でもなければなんの勲もない老兵なのでだれも買わないでしょう。(笑)

『ブラザーズ・グリム』・・・ぼくも最初はペカペカの甲冑姿でなんじゃこれと思いましたがぐいぐいと引き込まれました。ロードショーでなぜ見なかったのかと、見終って自身の狭さを反省したくらいです。
| mari | 2010/01/24 9:24 PM |
三島氏の事件当日のことも、虫干しの日の体験もすごいですね。
| shiro | 2010/01/24 8:45 PM |
仮面シリーズの画集が欲しいな。

このところドローイングを書き溜めなければならず『Dr.パルナサスの鏡』は観にいきたいのになかなかいけずにいます。
終わらないうちに行かねば。。。不思議の国のアリスも三月に来るし。。。楽しみです。

グリム。。。は初めて観たときは私の思い入れがあったため、ちょっとがっかりしたのですが、2度目は結構楽しみました。
| SB | 2010/01/24 8:36 PM |

*Page Voiceさんへ;昔ある流派の虫干しに招待されたことがありました。50〜60面以上の面(オモテ)がかるく並んでいましたが、中に鎌倉・室町のものも多くありました。わたしは生意気にもその面を真上から覗き睨んでいましたが、突然に吐気をもよおしたことがありました。薄黒い空洞の奥に800年も前から生きづいている何かを見つけたからです。たかだかの人生を見透かされました。
| mari | 2010/01/24 7:31 PM |

*shiroさんへ;究極の衝撃! 三島氏と一緒に自決した森田必勝氏はわたしの中高の先輩でした。そしてその日、わたしは偶然にも市ケ谷自衛隊正門前のデザイン事務所でヘリの爆音に包まれておりました。

目深にかぶった楯の会の制(正)帽、あれも一つの仮面だと思っています・・・ところで『Dr.パルナサスの鏡』の感想だけど、書けるかな〜?
| mari | 2010/01/24 6:51 PM |
深層意識?をわしづかみにされるような気がする絵たちだと思いました。
仮面についた目に見透かされるような。

人の目相手だったらこっちも目線で勝負しようがあるけど、それを受け付けない仮面.....
目穴のついたお面とそうでないのとでは、ずいぶん違いますよね?

『Dr.パルナサスの鏡』は今度の土曜日に見に行く予定です。
| Page Voice | 2010/01/24 4:07 PM |
タイトルからして...そそられます。
実際の三島氏の告白も、あの時代衝撃でしたが
自分もつくづくいろんな仮面を被って生きているなと思います。
先日TVで観れなかった『ブラザーズ・グリム』を借りて来たので今晩観ようと思っています。
昨夜はフェリーニの『崖』を観ました。
あすは『Dr.パルナサスの鏡』をご覧になるのですね。
感想を楽しみにしています。
| shiro | 2010/01/24 10:46 AM |
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