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自在西行 Vol; 002
『 Bon voyage!』
      …西行の影が「よい旅を!」とボクに叫んだ。




   詞 書
鳥羽法皇が崩御されたことにより、摂関家の内紛をはじめ、皇位継承権をめぐり崇徳上皇方と後白河天皇方が対立した政変「保元の乱(1156)」をはじめ、その後の「平治の乱(1160)」によって台頭した平清盛・・・。だが、栄華を誇った伊勢平家も河内源氏によって「壇ノ浦の合戦(1185)」で滅亡する。以後、「源平二氏交代」の思想が永々とつづくが、なにも源平にかぎったことでなく、欲のからんだ無益な戦争による修羅地獄の絵すがたは枚挙にいとまがない。人は突然に知るーー 平家一門を破った源義経も、兄の頼朝に追われ奥州平泉へ落ちのびざるを得なかった。奥州の藤原家は西行(佐藤家)とおなじ家系にあたるが、その地で果てた義経の死後、平泉文化は頼朝によってこれも灰燼と化す。西行は、それら一部始終をはっきりと見た人であった。

西行はもともと、院の御所を護る誇り高き「北面の衛士」であったが、天災地変や戦乱の時代を人間の叡智と動物的な勘によっていち早く洞察し、恵まれた環境を捨て、歌による理(すじみち)に生きようとしたのであった。その西行の分身である影がボクに叫ぶ。

「リトルボーイといふ原子爆弾の一撃で、美しい我国があらぬ様になりはてたことを、愚かなる戦争によつて同朋たちが虐殺されたことを、君は知るかひ・・・!?」あとには渇いた沈黙だけが残った。なるほど、遠い過去の影であっても、いまも哀れげに振動しつづけているのだと。噫、よき影のパルスよ、ありがとう。


 かかる世に 影もかはらず 澄む月を 見るわが身さへ 恨めしきかな 
                               … 西行


  「影」

歴史の中に 置きざりされた
影は孤独 影法師
時を失くした うつせみなのだ
神無月夜の なごり花
じっと動けず あはれなり

うぬぼれもなく 地位もなく
美しく 死んではいるが
殻にパルスが ただようならば
どこにでも ぼくはいる 
永遠(とわ)に 影は死なない

からっぽの 影法師
パルスがあれば 影は死なない
              

蛇足;東日本大震災の後、日本図書設計家協会による「反原発ポスター展」に出展したわたしのポスター「!らなよさつぱんげ=げんぱつさよなら!」です。見つけかたが下手なのか、なぜだか「反原発ポスター展」のデータ情報がみな削除されているのが気がかりだ。けど、野暮は、まぁ、いいか。



                *


亡き愛犬「琥珀」によく似た影をみつけました。散歩の途中でいつも可愛かわいしてあげています。^_^




バルバラが唄う「黒い鷲」ではなく、これはバラバラになった小鳥の亡骸です。






| 自在西行 | 13:51 | comments(0) | - | pookmark |
自在西行 Vol; 001


眼は術後、いまだ不安定で思わぬ変化に驚いたり不安になったりしておりますが、別の意味で、あきらめと言うか開き直りのようなものがでてきました。歳のせいもあるのでしょうが・・・ 好き嫌いが激しく、四角や三角だった猛々しいものも、いつしかすっかり丸くなってしまいました。

パソコンを覗くことよりも近くの野山を歩いたり植物園をぶらつくことが多くなり、生きとし生けるものたちの営みを目薬片手にじっくりと眺めているうち、しらぬまに矯正されてしまったようでなりません。

昆虫は蜜をもとめる花めぐりに一生懸命ですし、花は光にむかって伸びていて、月はたとえ土足のまま侵されても死と再生のリズムを規則正しく刻んでいます。そんな生きとし生けるものや月の気も知らないで、宇宙防衛軍だのピコピコする妙な機械の数字合わせが幅をきかせる昨今、人間だけが余計なことばかりしているようでなりません。そろそろ“空になる心”にあこがれて、佐藤兵衛尉義清(西行)へのりうつってみたくなりました。北面の衛士であった西行の「あわれ=あっぱれ」な動線を視点がまだ定まらないままに辿ろうと思います。が、もとより、眼鏡はまだ新調しておらず、絵のための支持体は水張りしたまま放ったらかしです。詩などは携帯アプリのボイスメモへちょこちょこ記録しながら楽しんでますが、丸くなったであろうほんとうの意は根気がなくなったことかも知れません。まぁッ、良く言えば“空になる心”へ一歩深まったのでしょう。ともあれ、私流『自在西行』はみだりに急がずコツコツとやってゆくつもりです。FBではみなさんにご無礼したままですが、懲りずに今後ともよろしくお願い申します。佐藤 拝


「いきとしいけるものたちと『自在西行』ものがたり」これは古い作品(奥津城にて)ですが、「自在西行」に当たらずとも遠からずな図柄でしたので添えてみました。


  散る花の唄

ふじはらの名も 
父の名も
北のもののふの名も わすれ
みな忘るなあん

おしえておくれ
吾はたれ
いっさいがっさい月 鏡   
濃くあれよなあん    
             
鳥けだものと
西へ行く
ふかくとどろけ此の いのち
散る花ぞなあん




むかし『墓地裏の花屋』という本を読んだことがありますが、それによく似た場所でみつけた死者たちへの花々です。




琥珀(亡き犬)くんの胡蝶蘭は一輪目・二輪目とおなじく三輪目もぴったり九日間で咲いてくれました。四輪目は陽気もよくなったからでしょうか、五日間で咲きました。あとの蕾も楽しみです。









| 自在西行 | 10:25 | comments(0) | - | pookmark |
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