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トゥールーズ=ロートレック展



三菱一号館美術館
トゥールーズ=ロートレック展
特別内覧会(12日)に行ってきました。
リトグラフは、やはりよかった。


http://mimt.jp/lautrec2011/






| 美術 | 09:49 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「シュルレアリスム」展に寄せて



2011年4月11日(月曜日)発刊の「しんぶん赤旗」に、このたび縁あって東京・六本木の国立新美術館で開催されている「シュルレアリスム」展の記事を書かさせていただきました。東日本大震災からちょうど1ヶ月目の掲載です。ここにあらためまして、震災で被災された皆様に心からお見舞申し上げます。

『現像の奥にある「超現実」シュルレアリスム展に見る』では紙面の都合上多くを書くことができませんでした。しかし、今回の展覧会で印象に残ったものがいくつかありました。そのひとつはアンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム第三宣言か否かのための序論」の部分の“透明な巨人”に関する謎めいた文章が展覧会場の壁面に大きく張出されてあったことです。他には機関誌などの写真処理法(「絶対的隔離」展のカタログなど)やタイポグラフィーでした。

「しんぶん赤旗」の学問・文化欄に掲載されて嬉しかったことは、憧れの詩人である天沢退二郎さんと同欄にてご一緒させて戴いたことです。氏の紙面の内容は、宮澤賢治の人と作品をより理解するための道案内として発刊された『宮澤賢治イーハトヴ学辞典』(弘文堂)についての記事が主なものでした。なかで、賢治が最晩年に出した手紙で「いくらかわずかでも文筆で生きられるうちは生きるつもり」という抜書きのフレーズが紹介されてあり、大震災以降たび重なる余震や原発事故で干涸びてしまったわたしの心に、深い志気として響いてきました。






| 美術 | 00:04 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
三春堂コレクション展



三春堂ギャラリーコレクション展 or 私の三春堂コレクション


■2月4日(金))→27日(日) 月曜休み

■現代工芸ギャラリー/目白・三春堂ショップ&ギャラリー

http://www014.upp.so-net.ne.jp/MiharudoGallery/


三春堂ギャラリーは33周年を迎えたそうです。33年のなかで紹介してきた国内、イギリスの作品を選んで展示されるとか。 主に1980年〜1990年代の魅力ある作品がご覧いただけると思います。同時開催として、コレクターの愛蔵品を写真にて公開されるそうです。

わたしは陶芸家の武田武人氏の作品が好きでいろいろ分けていただきましたが、もっとも好きな大皿(350×350mm)と花器のコレクションを皆さまに見ていただきます。手前の白い三日月型の箸置き(自称/短艇)も武田氏の作品ですが、ボートに見立ててピカッと光っております。





四角い城砦は、やはり大好きな陶芸家・川崎毅氏の作品です。

赤い燈台は関係ありませんが、機械刺繍用の糸巻きの芯です。下の小さな赤い建物はドイツ製ゾッホ(Zoch)社の積木の一部です。ブラザー・ナイトのコマンダーは友人からのプレゼント。影に隠れている青い軍艦は硝子製です。“城砦”と“白い短艇”と“友人からのプレゼント”以外はどれもこれもがガラクタのコレクションです。

会期中は珍しい作品群がお待ちしていると思いますので、ぜひお出かけしてみてください。







| 美術 | 10:21 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「セブンティーン、17歳/思春期に思うこと」展

「王子ヤマトタケルの命が眠っている
        白鳥陵のてっぺんに咲く白あざみ」部分



ギャラリー・エフさん恒例の新春特別企画展が始ります。

企画展が立上ってから17年の歳月が流れたとか・・・月日の経つのは早いものです。しかし残念なことに、この企画展は本年で最後となります。エフさんのオーナーでいらっしゃる猪瀬さん、長い間ごくろうさまでした。そしてお世話になりました。ありがとうございます。

で、今回のテーマは「セブンティーン、17歳/SEVEN TEEN 思春期に思うこと」となりました。

                * * *

幼いころを思い出しながら、「王子ヤマトタケルの命が眠っている白鳥陵のてっぺんに咲く白あざみ」という長ったらしい表題の作品を出品します。 高校生だったころ、鈴鹿サーキットでよくアルバイトをしました。帰り道、サーキットの近くにあった白鳥陵というヤマトタケルの墓へときどき立寄ったときの気分を絵にしたものです。作品は2009年に描きましたが、テーマにぴったりだったので「白あざみ」という表題を一時改題し、出品します。いまだ未発表の作品です。 三重県にはヤマトタケルの伝説が多くあり、家の近くにはタケルが足を洗ったという池があって、その名前に由来した大池中学校があります。わたしは姉が通っていた暁学園へ通わされたのでこの学校へ行くことができませんでした。ですから、オートバイへ跨がるたび、自然、梨園を抜けたところにあった大池中学校や、天狗が棲んでいるという福王神社、タケルの墓がある加佐登神社(白鳥陵)、海や港を飽きもせず、勉強もせずに徘徊していた。 今ではもう自分自身がヤマトタケルなのか、タケルが自分自身なのか?はたまた天狗であるかカエルであるか、そのようなものを曳きずりながら、この歳になっても自身が白い船か野アザミかも解らないまま彷徨っている。なんとも面倒な男になってしまった・・・。


  ここを過ぎれば人間の街、野あざみのうるはしき棘ひとみにしるす                      塚本邦雄『水葬物語』書肆季節社

わたしはPART-1で出品しています。大勢の方々とご一緒ですので出展数は各自一点限りとなっていますが、お近くへおいでの節は是非にもご覧戴ければ嬉しく思います。


                * * *


■ギャラリー・エフ特別企画展
「セブンティーン、17歳/SEVEN TEEN 思春期に思うこと」

■2011年1月11日(火)〜1月21日(金)
■午前11:00〜19:00 (土曜・祭日は16:30迄/日曜休廊)
■お問い合わせ  http://www.tokyo-ef.com/gallery_ef/top.htm

■PART-1の出展者は下記のごとくです。

浅賀行雄
飯田 淳
會本久美子
門坂 流
金泉佐知子
木野鳥乎
クボ桂汰
小池アミイゴ
佐藤三千彦
七戸 優
下谷二助
建石修志
タムラフキコ
花井正子
平澤一平
矢吹申彦
山崎杉夫
吉實 恵
吉田光彦
若尾真一郎
若林 樹
  (敬称略)


〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-7 さくらマンション2F
TEL:03-3475-4878 FAX:03-3475-4853

JR千駄ヶ谷駅、都営大江戸線国立競技場駅より徒歩4分。営団副都心線 北参道駅より徒歩7分。国立能楽堂 事務室・展示室入口前。






| 美術 | 15:10 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
『橋本平八と北園克衛』展


昨日は免許証の更新を済ませ、世田谷美術館へ行った。『橋本平八と北園克衛/異色の芸術家兄弟』展を見るために。この展覧会は今年の夏、三重県立美術館で開催されましたが、世田谷美術館と共同で準備された企画展とのこと、巡回展です。

そんな夏のある日、玄光社の片桐淳一氏とピンポイント・ギャラリーの西須由紀さんとともに『WEST&EAST』展の審査員として、二日ほど大阪でご一緒したことがありました。審査は無事に終って、片桐氏が三重県立美術館へ回るとおっしゃったので自分も後からそちらへ回る予定でしたが、都合が悪くなり、断念せざるを得ませんでした。三重県はわたしの故郷でしたから二倍の喪失感のまま、新幹線に乗った記憶が、いま再びよみがえります。

詩人であり、デザイナーであり、イラストレーターであり、編集者であった北園克衛(本名:橋本健吉)のことはデザイン学生だったころから『VOU』の機関誌を通して知っていたし、ずっとファンだったし、十年ほど前には奥成達氏や金澤一志氏、田名部 信氏、藤富保男氏等が発刊された北園克衛研究冊子『kit.kat +plus(キット カットプラス)』に「魚骨式デザイン乃至は貴方の白い破片が何になるのかヴィナスよ」という駄文を書かせていただいたこともある。だから弟北園克衛のことはまま知っているつもりであったが、兄の平八については情報があまりなく、早世した彫刻家ぐらいのことしか知らなかった。ところが、展覧会を見てびっくり、すばらしい木彫が並んでいた。

《老子》像も他の木彫も鉈目は美しく、頭部から身体にかけてのヴァランスや流れには尋常でないものが宿っていました。また《弱法師》の黒い垂髪は大胆不敵にも、まるでグンと膨れあがった牡鷹の雙翼のごとくにヴォリューム感があって、その姿は前代未聞の強い“弱法師”であった。

とくにわたしのようなイラストレーターにとって、《兎(双兎)》、《鶴(双鶴)》、《白猪》には学ぶものがありました。楠の木材に彩色されていましが、各々が持つ作品の風格には捨てられたものと拾われたものとが共にせめぎあっていて、残されたところに愛らしさみなぎっていた。そうした《鶴(双鶴)》や入館してすぐに見た扇状の展示室に置いてあった《裸形の少年像》には、遠くエジプト彫刻の香りが漂ってもいた。

ついつい、北園克衛を見るつもりで行った展覧会ではあったが、兄の平八ばかりを見ていた展覧会だったかも知れない。見終わって外へ出てみると、砧公園はもうまっ暗。木立にカメラを固定しながら写真を撮っていると、暗闇の小道から「あッ! さとうさ〜ん」という柔らかい声がした。振りむいてみると、以前、岡本一宣デザイン事務所に在籍していた鈴木恵美さんが薄暮れないの細い歩道に立ってニコニコされていらっした。「エ〜、こんな暗いのになんで解ったの〜?」と言ったら、「その頭の形で〜」と言われて二人は大いに笑ったが、彼女とは二年半ぶりの再会だったので一瞬! 花はいつまでも咲きそうであった。しかし、少しでも早く、少しでも多くの作品を鈴木さんにゆっくりと見ていただきたかったので、その場で早々にお別れをした。


*『kit.kat +plus(キット カットプラス)』に掲載しました「魚骨式デザイン乃至は貴方の白い破片が何になるのかヴィナスよ」は、三重県の風土から推測をした「北、園、克、衛」の漢字羅列によるペンネームの由来について書かせて戴いた、たわいのない妄想譚です。




| 美術 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「カンディンスキーと青騎士」展


ナチス・ドイツによってバウハウスが閉鎖されるまで教官を務めたワシリー・カンディンスキーを中心とした20世紀初頭の芸術運動、「青騎士」のコレクションを三菱一号館美術館にて見てきました。(開催は23日〜2011年2月6日迄ですが、特別内覧会にて本日鑑賞)

(フランツ・フォン)レンバッハハウス美術館協力による「カンディンスキーと青騎士」展です。

ここに掲載したjpgは妙に荒れてしまってよく解りませんが、毛筆らしき筆で揮毫した日本文字がとても気に入ったのでルンルン気分ででかけました。

わたしはカンディンスキーが描くゾウリムシのような作品はあまり好きではありませんが、円と水平垂直線で描かれた素朴な作品や初期の作品はとても好きです。ことにペインティングナイフや斑点で描かれた、美しくも印象的な初期作品をじかに見ることができて、感動!

フランツ・マルク制作による「青騎士」のための木版画は良いし、カンディンスキーの恋人であった画家ガブリエーレ・ミュンターの描く「聖ゲオルギウスと静物」の中の右端に描かれた聖母マリア像 & 幼子イエス像のタッチやフォルム、全体に及んだ薔薇色やターコイズブルーや黒の色調がわたしを泣かせる。

別室でワインを飲んでいたらグラフィックデザイナーの中川憲造氏とバッタリ出合って、短い時間ではありましたが久しぶりに花を咲かせました。




| 美術 | 22:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
はじまりました!
■今月の11月28日迄、桑沢デザイン研究所+東京造型大学によるSO+ZO展がB u n k a m u r a ザ・ミュージアムと桑沢デザイン研究所にて同時開催されました。

           www.kuwasawa.ac.jp/sozo/




■B u n k a m u r a ザ・ミュージアムでは油絵による「アクセル頌/左」・「ブレーキ頌/右」の作品二点に加え、わたしのグッズをミュージアムの奥の方で数人の作家さん等とともに数点置かさせ戴いております。お手に取ってひやかして見て戴ければ嬉しく思います。





■てぬぐいショップ(株)かまわぬ制作による『黒潮/左』『蝶助/右』





■生涯を自由律俳句で表現し、流転しつづけた孤高の俳人種田山頭火の言霊三十句にヘタな書と文と画を添えて解体・夢想・再構築した哲学的!?作品集『山頭火さん』。(株)木耳社刊





■エコバッグ(株)East 制作 





■ポスト・カード 『月下の徴候』
このカードは田代 卓/たむらしげる/藤原カムイ/高梨 豊/山田脩二/島尾伸三/児玉房子/佐藤三千彦による8枚セット売りです。(順不同/敬称略)




| 美術 | 11:10 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
エコバッグ


来る2010年11月13日(土)より28日(日)迄開催される桑沢デザイン研究所+東京造型大学 によるSO+ZO展(桑澤洋子生誕100年記念事業)へ出品すべくエコバッグ《制作・販売/(株)EAST 》が完成しました。

エコバッグという用途からして、わたしはあまり気張ったデザインを避け、ラフで気軽な感じをコンセプトにしてみました。いずれにしましても、なにをどう作ってみても好き嫌いはあるだろうから、自分がいまもっとも興味あるアルゼンティンタンゴをモチーフにしてみました。小さな手帳へ小さくメモ書きをしておいた覚え書き(描き)をズドンと拡大し、メモ用紙の罫線をノイズと見立てながらそのまま使用しました。

もともとエコバッグを目的に制作したものですからそれに使っていただけるのが本望ですが、各々の用途によって自由に使っていただけるのが一番だと思います。ちなみにわたし自身は当初から、練習用のダンス・シューズを入れる袋にしょうと悪巧みしながら作ったバッグなのです。

B u n k a m u r a ザ・ミュージアムのどのようなところで、またいくらで販売されるのかはいまだ教えて戴いておりませんが、エコバッグですので価格はたぶんしれてると思います。ミュージアムへご来館の折にひとりでも多くの皆様に出合って戴けることを願っております。

*コットン生成地、印刷はシルクスクリーンで色はネービーブルーです。現在価格は不明(すいません)。Size/365×360×105mm。



■こちらは油彩画によるメインの作品です!


「アクセル頌(独逸第三帝国によるコンポジション)」部分 910×300mm




「ブレーキ頌(茶道具によるコンポジション)」部分 910×300mm




| 美術 | 10:43 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
SO+ZO展

1954年桑沢デザイン研究所設立時 ヴァルター・グロピウス(ドイツの建築家「バウハウス」初代校長)来所の様子、左から二番目が桑澤洋子/写真はSO+ZO展フライヤーより転写


デザインの時代、アートの息吹
桑沢デザイン研究所+東京造型大学

SO+ZO展


「未来をひらく造形の過去と現在 1960s→」

●第1会場
B u n k a m u r a ザ・ミュージアム

●第2会場
桑沢デザイン研究所

2010年11月13日(土)〜11月28日(日)会期中無休
10:00〜19:00 最終入館18:30
共通入場料 一般800円/学生500円(高校生以下無料)

●お問い合せ:学校法人桑沢学園事務所 TEL:042-637-8438
                    www.kuwasawa.ac.jp/sozo/


■このSO+ZO展(桑澤洋子生誕100年記念事業)に、微力なが「ブレーキ頌(茶道具によるコンポジション)」、「アクセル頌(独逸第三帝国によるコンポジション)」油彩画作品二点と、グッズ等でわたしも参加しています。




| 美術 | 15:01 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
桃紅さん
    I

書から離れ
美術家として
抽象表現されている
篠田桃紅さん

この方の創作風景を
じっと撮影した
TV放送の録画が
手元には
いくつかある

NHK「一点中継・つくる
これがいい

和紙を張った
襖三枚分ほどの大きなパネル
その支持体が床に置いてあって
古墨を擦っては
一本
また一本
そして 
また一本
もひとつ一本
もう一本と
太い線
細い線を
幾重にも描いてゆく

支持体が大きいので
青いフェルトを張った
長い渡り板の上に乗っかって
桃紅さんは描く

その渡り板を
ときに痩せた細い身体で移動する
すると
板を浮かせていた金色の座布団が二枚
板の下から出現するが
その座布団をポイッと
無造作に支持体の中央ヘ投げ
その上へ
白足袋を履いた桃紅さんが乗っかって
幾重にもまた線を曳いてゆく
突然
この人の癖なのか
咽喉や顎の辺りをしきりに手で撫で
思案し
作業を止め
墨の乾きを待つ時間も創る課程の一つ
インタビューではそう云いきって
障子へ映った濃淡の影を眺めては
楽しんでいる

   II

事のはじめの目印に
使い慣れた小石を
大きな支持体の一点へ置き
石のすぐ傍から
青墨の線
茶紫の線
銀の線
黒墨の線
長々とのびて
ときに支持体へは
青い長板が乗っかったり
金の座布団が乗っかったり
白足袋が乗っかったり
つまり
事は自在に変化する

凛として
和紙へ曳かれゆく線は・・・
桃紅さんの墨は・・・
どれもがフライパンに乗っかった
四角いバターの塊が溶けてゆくように
筆から和紙へと
溶けてゆく

うすぐらき部屋の
白い空間へ
金色の座布団がポイッと投げられ
そこだけが金箔に見え
目印の小石が点々と移動して
やがては消え
またも現れ
細い 長い 青い渡り板の矩形が
画面を切断し
あるいは
斜に横断するたび

目には見えない水の上を
桃紅さんの線がうつろい
桃紅さんの墨がそよぎ
桃紅さんの命がさやぐ

人のこころの形が見え隠れする場所
その怪しさ・・・
めざすところは違っていても
東洋人

一挙手一投足
嗚呼 畢竟
これだな! と思った


| 美術 | 01:01 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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