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十月の『吐くは千年、吸うは一日』展
  
                          李賀ノ眼 2016

『吐くは千年、吸うは一日』展の10月展示は、李賀「楊生青花紫石硯歌」からのオマージュです。

       *

楊生青花紫石硯歌/李賀 原詩

端州石工巧如神 踏天磨刀割紫雲   
傭刓抱水含満唇 暗洒萇弘冷血痕
紗帷昼暖墨花春 軽漚漂沫松麝薫
乾膩薄重立脚勻 数寸光秋無日昏
圓毫促点声静新 孔硯寛碩何足謂 

       *

  すずりの眼    

ぶんぼうぐ屋さんで買ったわたしのすずり
名前なんてないけれど
いちめんの星っていうか
あまのがわのような亡霊の影が浮いていて
花といえば花にみえ
虫といえば虫にもみえる
あおみどりいろした灰鼠いろの石

だから一目できにいった
が 水をそそげばただの黒助
ぬれた肌を指でゆっくりなぜてみても
なんにも見えずなんいもいわず
眼を閉じたままの安物
だけどもそれがわたしのすずり
なんて なんて きれいだろうか

      *三千彦流あんぽんたん意訳




ーーーーーーーーー
佐藤三千彦『吐くは千年、吸うは一日』展
十月のテーマは
    春夏秋冬「ぶんぼうぐ屋さんで買ったわたしのすずり」です
    2016年10月1日(土)〜10月30日(日)迄

東京都新宿区西新宿6-6-2 ヒルトン東京B1Fヒルトピア
http://www.hiltopia.com/news/?start=0
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| インフォメーション | 14:04 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
冷血の痕・・・墨花の春
 


『吐くは千年、吸うは一日』展の10月予定は、李賀「楊生青花紫石硯歌」からのオマージュです。(予定)
そこで「冷血の痕・・・墨花(ぼっか)の春」から“墨花”をドローイングしてみました。


    端州石工巧如神 踏天磨刀割紫云
    傭刓抱水含満唇 暗洒萇弘冷血痕
    紗帷昼暖墨花春 軽漚漂沫松麝薫
    干膩薄重立脚勻 数寸光秋無日昏
    圓毫促点声静新 孔硯寛碩何足謂


 




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佐藤三千彦『吐くは千年、吸うは一日』展
九月のテーマは
    春夏秋冬「古城にて見上げてごらん螢火舞う夜」です
    2016年9月1日(木)〜9月30日(金)迄

東京都新宿区西新宿6-6-2 ヒルトン東京B1Fヒルトピア
http://www.hiltopia.com/news/?start=0
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| インフォメーション | 15:54 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
九月の『吐くは千年、吸うは一日』展
九月は「夜空」が隠しテーマで、唐の詩人・李賀の『還自會稽歌』の中の「湿螢、天子の宮殿に満つ」からインスパイアされた幻視です。

湿 螢   2016 (左= izuquierda )
ホタル   1991 (中= centro )
星 戀   1996 (右= derecha )





『華氏四五一度』とはSF小説を書いたレイ・ブラッドベリの表題だが、この数字は紙が引火して燃えだす温度である。私はこの科学を応用し、多くの絵を描いた。ここに並べられたナイフ類は、どれもがみな金属の筆たちなのだ。(*「華氏四五〇度画法」とは紙が燃えだす一歩手前の温度を利用した画法。だが、コースターのように空気を多く含んだ紙の場合はよく発火する)



「星 戀」の中のこぐま座は、華氏四五〇度画法“お焼き”で描いた部分です。



 「螢」 

川面を腐草が流れゆく
ほたる、来い

あっちの水はにがいぞ
こっちの水はあまいぞ

ほ、ほ、螢来い
螢は腐草の化身なり

すえてにがにが水っぽく
光の尾を曵くゆらゆらら    

蛇が水面を渡るが如く
冷たい蛇腹の皮を光らせて

あれは平家か、源氏かな
また一人流れゆく

死んだ男の幽霊螢
死んだ女の姫ほたる  

ほ、ほ、螢来い
舟を浮かべて夜もすがら

あっちの水はにがいぞ
こっちの水はあまいぞ

燃えて消えゆく螢かな
流れながれの螢かな


   *三千彦流あんぽんたん意訳




『還自會稽歌』/李賀 原詩

野粉椒壁黃,濕螢滿梁殿。
台城應教人,秋衾夢銅輦。
吳霜點歸鬢,身與塘蒲晚。
脈脈辭金魚,羈臣守迍賤。





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佐藤三千彦『吐くは千年、吸うは一日』展
九月のテーマは
    春夏秋冬「古城にて見上げてごらん螢火舞う夜」です
    2016年9月1日(木)〜9月30日(金)迄

東京都新宿区西新宿6-6-2 ヒルトン東京B1Fヒルトピア
http://www.hiltopia.com/news/?start=0
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| インフォメーション | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
原體剣舞連
T a n g o・D A D A s c o・d a h・d a h   v o l;o o o1





「原體剣舞連」 宮沢賢治

   dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah
こんや異装〔いさう〕のげん月のした
鶏〔とり〕の黒尾を頭巾〔づきん〕にかざり
片刃〔かたは〕の太刀をひらめかす
原體〔はらたい〕村の舞手〔おどりこ〕たちよ
鴇〔とき〕いろのはるの樹液〔じゅえき〕を
アルペン農の辛酸〔しんさん〕に投げ
生〔せい〕しののめの草いろの火を
高原の風とひかりにさゝげ
菩提樹〔まだ〕皮〔かわ〕と縄とをまとふ
気圏の戦士わが朋〔とも〕たちよ
青らみわたるこう気をふかみ
楢と掬〔ぶな〕とのうれひをあつめ
蛇紋山地〔じゃもんさんち〕に篝〔かゞり〕をかかげ
ひのきの髪をうちゆすり
まるめろの匂のそらに
あたらしい星雲を燃せ
   dah-dah-sko-dah-dah
肌膚〔きふ〕を腐植と土にけづらせ
筋骨はつめたい炭酸に粗〔あら〕び
月月〔つきづき〕に日光と風とを焦慮し
敬虔に年を累〔かさ〕ねた師父〔しふ〕たちよ
こんや銀河と森とのまつり
准〔じゅん〕平原の天末線〔てんまつせん〕に
さらにも強く鼓を鳴らし
うす月の雲をどよませ
  Ho!Ho!Ho!
     むかし達谷〔たった〕の悪路王〔あくろわう〕
     まっくらくらの二里の洞
     わたるは夢と黒夜神〔こくやじん〕
     首は刻まれ漬けられ
アンドロメダもかゞりにゆすれ
     青い仮面〔めん〕このこけおどし
     太刀を浴びてはいっぷかぷ
     夜風の底の蜘蛛〔くも〕おどり
     胃袋はいてぎったぎた
  dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah
さらにただしく刃〔やいば〕を合〔あ〕わせ
霹靂〔へきれき〕の青火をくだし
四方〔しほう〕の夜〔よる〕の鬼神〔きじん〕をまねき
樹液〔じゅえき〕もふるふこの夜〔よ〕さひとよ
赤ひたたれを地にひるがへし
雹雲〔ひゃううん〕と風とをまつれ
  dah-dah-dah-dahh
夜風〔よかぜ〕とどろきひのきはみだれ
月は射〔ゐ〕そそぐ銀の矢並
打つも果〔は〕てるも火花のいのち
太刀の軋〔きし〕りの消えぬひま
  dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah
太刀は稲妻〔いなづま〕萱穂〔かやほ〕のさやぎ
獅子の星座〔せいざ〕に散る火の雨の
消えてあとない天〔あま〕のがはら
打つも果てるもひとつのいのち
  dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah






| 日々是好日 | 12:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
李賀・還自會稽歌


九月は「夜空」が隠しテーマで、唐の詩人・李賀の『還自會稽歌』の中の「湿螢、天子の宮殿に満つ」からインスパイアされた幻視です。


野粉椒壁黃,濕螢滿梁殿。台城應教人,秋衾夢銅輦。
吳霜點歸鬢,身與塘蒲晚。脈脈辭金魚,羈臣守迍賤。



 「螢」 

川面を腐草が流れゆく
ほたる、来い

あっちの水はにがいぞ
こっちの水はあまいぞ

ほ、ほ、螢来い
螢は腐草の化身なり

すえてにがにが水っぽく
光の尾を曵くゆらゆらら    

蛇が水面を渡るが如く
冷たい蛇腹の皮を光らせて

あれは平家か、源氏かな
また一人流れゆく

死んだ男の幽霊螢
死んだ女の姫ほたる  

ほ、ほ、螢来い
舟を浮かべて夜もすがら

あっちの水はにがいぞ
こっちの水はあまいぞ

燃えて消えゆく螢かな
流れながれの螢かな


   *三千彦流あんぽんたん意訳



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佐藤三千彦『吐くは千年、吸うは一日』展
九月のテーマは
    春夏秋冬「古城にて見上げてごらん螢火舞う夜」です
    2016年9月1日(木)〜9月30日(金)迄

東京都新宿区西新宿6-6-2 ヒルトン東京B1F
http://www.hiltopia.com/news/?start=0
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| インフォメーション | 10:45 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
華氏四五〇度画法


『華氏四五一度』とはSF小説を書いたレイ・ブラッドベリの表題だが、この数字は紙が引火して燃えだす温度である。私はこの科学を応用し、多くの絵を描いた。ここに並べられたナイフ類は、どれもがみな金属の筆たちなのだ。



   

*「華氏四五〇度画法」とは紙が燃えだす一歩手前の温度を利用した画法。だが、コースターのように空気を多く含んだ紙の場合はよく発火する。






| インフォメーション | 12:17 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
古代ギリシャ展


入口付近にあった落とし文と、古代ギリシャ展。
今日も暑かった!










| 日々是好日 | 23:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
八月の『吐くは千年、吸うは一日』展


八月の展示、無事に搬入しました。
隠しテーマやお遊び気分なインスタレーションは、“海”です。

ところで・・・ これは・・・
大きなオルゴール匣ですか、それとも仏壇?!
いいえ、ちがいます。
ステッキ専門店「チャップリン」の前にあるステキなショーケースです。







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佐藤三千彦『吐くは千年、吸うは一日』展
八月のテーマは
    春夏秋冬「絹となるを知らぬ李賀と紅のフランドン豚」です
    2016年8月1日(月)〜8月31日(水)迄

東京都新宿区西新宿6-6-2 ヒルトン東京B1F
http://www.hiltopia.com/news/?start=0
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*新宿からの方は京王百貨店横から、ヒルトン行きの無料シャトルバスをご利用下さい。





| インフォメーション | 23:27 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
絹となるを知らぬ李賀と紅のフランドン豚
 
                 絹とぼくと紅のフランドン豚/2016


ファントムな詩人、李賀の絶望は光となってゆく。
それを見たかった。
それが欲しかった。
だから描いたが、思いは少しもかたちにならない。



 「絹とぼくと紅のフランドン豚」

もう死んでしまったのかな
どこも痛くないけど
しゅっしゅっと息もしている
だけど夜の海はさびしくて
その海の中ほどに立っているのは
ぼくの海坊主だろうか

キーンという鋭い音が鳴っていたから
あれは紅のフランドン豚が乗っていた飛行艇だよ
クンクンと鼻を鳴らしていたが
からだを八つに分解されて
墓地のような青白い海に浮いている
泳ぐことはできないだろう         

そうした日々は過ぎたというのに
キリコの街は虫籠のように幾何学的すぎて
羽化を許されない蚕は繭の中に閉ざされたまま
花嫁のヴェールだけが輝きを放っている

豚と蚕とぼくは似ていて
空を飛べない



 

「皇女とルイジ・ルケーニ」は2008年作ですが、海とハモニカとつながりで展示します。
オーストリア皇女はルイジ・ルケーニというアナキストによって暗殺されますが、一本の糸へつながってゆく一筆です。



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佐藤三千彦『吐くは千年、吸うは一日』展
八月のテーマは
    春夏秋冬「絹となるを知らぬ李賀と紅のフランドン豚」です
    2016年8月1日(月)〜8月31日(水)迄

東京都新宿区西新宿6-6-2 ヒルトン東京B1F
http://www.hiltopia.com/news/?start=0
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| インフォメーション | 23:49 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
繭を運ぶ人/李賀



 絹とぼくと紅のフランドン豚

もう死んでしまったのかな
どこも痛くないけど
しゅっしゅっと息もしている
だけど夜の海はさびしくて
その海の中ほどに立っているのは
ぼくの海坊主だろうか

キーンという鋭い音が鳴っていたから
あれは紅のフランドン豚が乗っていた飛行艇だよ
クンクンと鼻を鳴らしていたが
からだを八つに分解されて
墓地のような青白い海に浮いている
泳ぐことはできないだろう         

そうした日々は過ぎたというのに
キリコの街は虫籠のように幾何学的すぎて
羽化を許されない蚕は繭の中に閉ざされたまま
花嫁のヴェールだけが輝きを放っている

豚と蚕とぼくは似ていて
空を飛べない



http://www.hiltopia.com/news/?start=0

*ヒルトンB1での展示『吐くは千年、吸うは一日』展、文字による八月(繭を運ぶ人/李賀)のためのエスキスです。





| 花鳥風月虹の詩歌 | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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